9月10日、女性や子どもたちを主体とする平和的なデモに武装警官隊が暴力的弾圧

日本ではあまり報道されていませんでしたが、クダンクラムでは数千~数万人規模の抗議行動がすでに1年ほど続いていました。人々の激しい抗議行動によって、昨年末に予定されていたクダンクラム原発の本格稼働は、現在まで実現していません。原発の建設はほぼ完了しているのですが。歴史上でも最大かつ最長の反原発抗議行動と言えると思うのですが、インド政府もタミルナドゥ州政府も、住民たちの意見や願いを無視し続けてきました。

しかし、とうとう9月初旬、原子炉に核燃料が装荷されると発表されるや、人々は原発を包囲するデモを行うことを決めました。そして9月9日、地域の人々はもちろん、近隣の村々からも多くの参加者が集まり、2万5千人以上もの人々がデモに結集しました。海岸沿いに建つクダンクラム原発を包囲して数万人が抗議の声を上げたのです。

そして9月10日、再び数千人の人々が結集して、原発周辺の砂浜を平和的に行進していたところ、完全武装した警官隊がデモ隊を包囲し、催涙ガスを発射、警棒などを用いて無差別に住民らを殴打するなど、大規模な弾圧を行いました。デモの主体は女性や子どもたちなのに、警官隊は容赦ない暴力に出ました。突然の襲撃におびえて泣き叫ぶ子どもたちの表情に、胸が詰まります。警察の発砲で、漁師である40代の男性が亡くなりました。

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10日の現地の写真や動画を、ぜひ見てください。

http://www.dianuke.org/tear-gases-indiscriminate-baton-charge-pictures-of-police-atrocity-in-koodankulam/